◆スタインウェイとベーゼンドルファーの比較演奏
この興味ある演奏会が3月28日の6:00pmからサントリーの大ホールで行われた。一口にいえば、ピアノの“弾き比べ、聴き比べ”であるが、正確にいえば、(財)日本ピアノ調律師協会が平成3年度事業として行った“ピアノの響き”という催しで、これは演奏会というよりも、同協会のピアノ技術研究会が実施している“ピアノのタッチと音色と響き(Touch,Tone and Sonarity of Piano)シリーズの第6回の研究会であった。
演奏はウイーンで活躍されているアヴォ・クュムジャンという若手のピアニストと、美しい奥さんとのピアノデュオで演奏活動をされているザイラー夫妻であった。対象となったピアノはスタインウェイのDモデルとベーゼンドルファーのインペリアル各2台ずつ、計4台のピアノである。比較の方法は一台ずつの比較から、一台のピアノの4手による比較、2台のピアノの連弾まで、研究会らしい盛りたくさんの内容であった。