このスピーカは、直径50mmの木球に上記12面体スピーカと同じ位置関係となるように小型ドームスピーカユニットを埋め込んだ高音再生部と、小型コーンスピーカ3個を円形に配置した低音再生部からなる。製作は森本・浪花音響計画の浪花氏に依頼した。スピーカユニット間の配線も露出なので、いかにも手作りの趣がある。試験測定の結果、縮尺1/10の模型実験で必要となる500Hz~80kHzの帯域が再生可能で、10kHz以下はほぼ無指向性であることが確認できた。このスピーカは兵庫県の芸術文化センターの模型実験で既に使用しており、年明けからはデンマークDanish Radio Concert Hallの模型実験にも使用する予定である。(小口恵司 記)